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2024/01/042024/01/29

マンションの大規模修繕とは?費用や時期、よくあるトラブルを解説

写真:マンションの大規模修繕とは?費用や時期、よくあるトラブルを解説
「マンションでは大規模修繕が実施されることは知っているものの、目的や工事内容までは理解できていない」という人も多いのではないでしょうか。

大規模修繕は、建物や設備を健全な状態に保つために実施される工事です。

本記事では、マンションを購入する際に知っておきたい、大規模修繕が実施される目的や費用の相場、実施時期などを解説します。

マンションの大規模修繕とは

まずは、大規模修繕が実施される主な目的をみていきましょう。

建物や設備の劣化した部分を修繕する工事

大規模修繕の主な目的は、建物や設備の経年劣化を抑えて長く使えるようにすることです。

マンションの外壁や屋上などの外側部分は、雨風や紫外線にさらされているため、時間の経過とともに劣化が進みます。

マンションのコンクリートにひび割れや亀裂などが生じると、そこから雨水や空気が侵入し、内部にある鉄筋の錆びが進行してしまいます。

鉄筋の錆びが進んで体積が増えると、周りにあるコンクリートが破損してマンションの強度が大幅に低下してしまいかねません。

こうした事態を防ぐために、大規模修繕を実施してコンクリートのひび割れや亀裂が軽度なうちに修繕をしておきます。

他にも、大規模修繕ではバルコニーやエレベーター、共用廊下、階段、給水管・排水管、駐車場、電話設備・インターネット設備なども工事の対象となります。

資産価値を維持する効果も期待できる

大規模修繕が実施されず、建物の劣化を放置すると、外観が悪化してしまいかねません。

また、エレベーターや給排水設備などが故障すると、マンションに暮らす人の生活が不便になってしまいます。

そのため築年数や規模、立地などが同じであっても、建物や設備の経年劣化が進んだマンションは、そうでないマンションよりも資産価値は低い傾向にあります。

資産価値が下がってしまうと、売却したときの価格や賃貸に出したときの家賃が相場よりも低くなってしまうでしょう。

定期的に大規模修繕を実施し、建物や設備を修繕・改修すると、外観の悪化を防げるだけでなく、暮らしの快適性も損なわれにくくなり、資産価値の低下を防ぐことができます。

「マンションは管理を買え」といわれるほど、資産価値を保つためには、大規模修繕や日ごろのメンテナンスで、建物や設備の劣化を防ぐことが非常に重要です。

大規模修繕が実施される時期や工事の対象となる場所などは「長期修繕計画」に記載されているため、マンションの購入を検討する際によく確認しておきましょう。

 

マンションの大規模修繕にかかる費用

大規模修繕工事の実施には多額の費用がかかるため、マンションの区分所有者から計画的に修繕積立金を集めて資金を準備します。

ここでは、大規模修繕にかかる費用やマンション購入後に毎月徴収される修繕積立金について解説します。

一戸あたりの費用は100万円前後

国土交通省の調査によると、大規模修繕の一戸あたりの工事金額は、以下のとおりです。

※画像引用:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

 

一戸あたりの工事金額は100万〜125万円と回答した割合が27.0%ともっとも多く、次いで75万〜100万円(24.7%)、125万〜150万円(17.4%)となっています。

例えば、マンションの総戸数が100戸、一戸あたりの工事金額が100万円の場合、大規模修繕にかかる費用は全体で「100万円×100戸=1億円」にもなります。

マンションの規模や構造、修繕の範囲によって異なりますが、大規模修繕費用は数千万あるいは1億以上かかるケースが多いようです。

例えば、マンションの総戸数が100戸、一戸あたりの工事金額が100万円の場合、大規模修繕にかかる費用は全体で「100万円×100戸=1億円」にもなります。

マンションの規模や構造、修繕の範囲によって異なりますが、大規模修繕費用は数千万あるいは1億以上かかるケースが多いようです。

 

費用は主に「修繕積立金」から賄われる

大規模修繕の費用は、マンションの区分所有者が支払う修繕積立金や、マンション購入時に支払う修繕積立基金から賄われます。

国土交通省の調査によると、修繕積立金の平均は月額11,243円です。

※出典:国土交通省「平成30年度マンション総合調査結果

※使用料・専用使用料からの充当額を除く金額

 

実際の金額は、マンションの築年数や総戸数、立地などで異なるだけでなく、段階的に値上げされるケースも少なくありません。

マンションを購入する際は、修繕積立金の金額や値上げの予定を、長期修繕計画でよく確認することが大切です。

修繕積立金や修繕積立基金で工事費用が賄われるため、大規模修繕が実施されるタイミングで、区分所有者がまとまった金額を支払う必要は基本的にはありません。

ただし修繕積立金の残高が不足しており、大規模修繕の実施が困難である場合は、区分所有者から一時金を徴収するケースもあります。

 

修繕積立金が払えないとどうなる?

修繕積立金の滞納が続くと、管理組合から電話や書面などで支払いを督促されるでしょう。

督促に応じず滞納を続けると、やがて管理組合が裁判所に申し立てをし、法的な措置を取られる可能性があります。

そのため、修繕積立金が一時的に支払えない状況であれば、管理会社や管理組合にできるだけ早く相談しましょう。

支払い期限の延長や分割での納付などで対応してくれることがあります。

ただし、修繕積立金の支払いが免除されることはないため、支払いが苦しい状況が長期にわたって続くようであれば、マンションの売却を検討することも大切です。

大規模修繕は何年ごとに行われる?工事期間や時期の目安

続いて、大規模修繕が実施される周期や1回あたりの工事期間をみていきましょう。

 

大規模修繕の時期は12〜15年ごとが一般的

国土交通省の調査によると、マンションの大規模修繕工事が行われる周期の平均は、以下のとおりです。

 

※画像引用:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

調査結果からは、大規模修繕が実施される周期は12 〜15年が多いことが見て取れます。

これは、国土交通省が作成する「長期修繕計画作成ガイドライン」内にある修繕周期の例で、多くの修繕工事が12〜15年周期と記載されているためでしょう。

一方で同ガイドラインには、大規模修繕の平均周期は工事の回数を重ねるごとに短くなる傾向があることも記載されています。

  • 1回目:15.6年
  • 2回目:14.0年
  • 3回目:12.9年

※出典:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

実施期間は2年以上になることも

大規模修繕を実施するためには、工事計画を作成して総会や説明会を開き、マンションの住民から同意を得なければなりません。

そのため計画から着工するまでに、1〜2年ほどかかるのが一般的です。

工期の目安としては、総戸数50戸以上のマンションは約4〜5か月程度、50戸以下の小規模マンションは約3〜4か月です。

またマンションの規模が大きく、修繕・改修箇所が多岐にわたる場合、着工から工事完了まで1年以上かかることもあります。

 

マンションの大規模修繕の流れ

マンションの大規模修繕が行われる流れは、マンションの規模によって異なります。

ここでは、規模が大きいマンションで実施される大規模修繕の流れをご紹介します。

大まかな流れは、次のとおりです。

1.大模修繕委員会の発足 管理組合が参加希望者を募って大規模修繕委員会を発足する
2.現状把握・劣化状況の調査 建物や共用設備の劣化状態を調査し、修繕・改修が必要な箇所を確認する
3.予算・工事計画を検討する 大規模修繕の対象となる箇所の工事内容や予算を話し合って方針と計画を決める
4.見積もりの依頼・施工会社の決定 複数社から見積もりを取り寄せ、費用や施工実績、財務状況などを比較して依頼先の工事会社を決める
5.総会での決議・工事説明会 管理組合総会を開催し、工事会社や見積もりの内容を組合員(区分所有者)に提案し賛成を得る
6.工事請負契約の締結・着工 工事会社と契約を締結し大規模修繕工事を実施する
7.工事完了 工事が終了すると足場などを解体し完了となる

大規模修繕委員会が発足されるのは、工事が実施される予定時期の数年前です。

委員会のメンバーは、工事内容の検討や建物調査への立ち合い、説明会の実施、工事の進捗状況の確認など、さまざまな業務を担当します。

大規模修繕を実施するためには、総会を開いて管理組合の組合員(マンションの区分所有者)に説明をした上で決議を取り、一定数の同意を得なければなりません。

組合員から同意を得られ、工事会社に工事を発注したあとは、総会とは別に工事説明会が開催されます。

着工後は、建物全体に足場が設置され外壁やベランダなどが工事されるため、日によっては洗濯物が干せなくなるかもしれません。

また、工事に用いられる塗料や防水剤の匂いが発生することもあります。

工事が始まると生活が不便になることもありますが、大規模修繕はマンションにとって必要不可欠であるため、円滑に工事が進むよう住民の1人ひとりが協力することが大切です。

【まとめ】マンション購入の際は大規模修繕の計画を確認することが重要

大規模修繕は、住民が快適に生活をしていくうえで欠かせない工事です。

また大規模修繕により、建物や設備が適切に修繕・改修されていれば、資産価値の低下も防げるでしょう。

マンションを購入する際は、長期修繕計画を閲覧し大規模修繕が実施される周期や工事が行われる場所、修繕積立金の額、値上げの有無などをよく確認することが大切です。

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