マンションの寿命は何年?平均寿命や長持ちする物件の見分け方を解説
目次
まずはマンション投資の収入源や投資先の種類、利回りの計算方法など、物件を選ぶ前に知っておきたいポイントを解説します。
マンション投資の収入源は「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類です。
インカムゲインは、マンション投資でいえば家賃収入や礼金などが当てはまります。
年間で得られた家賃収入と礼金の合計額から、管理費をはじめとしたコストやローンの返済、税金などを差し引いた残りが収入になります。
キャピタルゲインとは、投資用マンションを売却して得た利益です。
マンションを購入したときよりも高値で売却できれば、利益を得られる可能性があります。
マンション投資は、一室に投資をする「区分所有」と一棟まるごとに投資をする「一棟所有」の2種類があります。
区分所有は、一棟マンションよりも少ない資金で投資できるため、初心者でも始めやすいでしょう。
一方で入居者が退去すると、早急に次の入居者を見つけなければ、家賃収入が途絶えてしまう可能性があります。
一棟マンション投資では、億単位の購入資金が必要になることもありますが、区分所有よりも高い家賃収入が期待できます。
投資するマンションを購入する際は、利回りを計算することが重要です。
利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があり、以下のとおり計算方法が異なります。
表面利回りは、年間の家賃収入を物件の購入価格で割る利回りであるのに対し、実質利回りは、物件の購入時や賃貸経営時にかかる諸経費を考慮している点が異なります。
インターネットや広告などには、基本的に表面利回りが記載されています。
一方で投資先のマンションを選ぶ際は、実質利回りを計算することが大切です。
マンションを購入したあとは、管理費や修繕費(修繕積立金)などの経費を支払っていかなければなりません。
いくら表面利回りが高くても、管理費や修繕費が多額になれば、実質利回りは低くなってしまい、思うような収益を得られないかもしれません。
投資マンションを購入するときは、実質利回りを計算して物件の収益性を確かめましょう。
投資用マンションを購入するメリットは、主に以下の4点です。
マンションをはじめとした不動産は、他の投資先と比較してリスクとリターンのバランスに優れているといわれています。
株式やFXなどと比較すると、不動産は高いリターンが期待できない一方で、価格の暴落によって投資資金が短期間で消失する可能性は低いです。
これは住居が人々の暮らしに欠かせない存在であり、常に一定の需要があるためです。
もちろんマンション投資にもリスクはありますが、物件選びや入居者の審査、保険への加入などで対処することで安定した家賃収入が期待できます。
「老後2,000万円問題」も話題になるなか、老後に国からの年金だけで生活していけるのだろうかと不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
投資用マンションから得られる家賃収入は、老後の資金不足を補うために活用できます。
購入時に組んだローンを老後生活が始まるまでに完済できれば、得られた家賃収入のほとんどを生活費に充てることができ、より余裕のある暮らしが実現できるでしょう。
投資用マンションを購入するために不動産投資ローンを組むときは「団体信用生命保険」に加入するのが一般的です。
団体信用生命保険に加入すると、返済する人が亡くなったり所定の高度障害状態になったりしたときに保険金が支払われてローンが完済されます。
そのため万一のことがあったあと、残された家族に返済義務がなく家賃収入が得られる不動産を残せます。
マンションから得られる家賃収入は、家族の生活を支えてくれるでしょう。
またマンションが不要であれば、売却してまとまった現金に換えることも可能です。
現金や株式、不動産、車など亡くなった人が残した財産は、相続税の課税対象です。
現金や株式は、相続税を計算するときに時価で評価されます。
対して不動産は、土地部分については時価の7割程度、建物部分は再び同じものを建てたときの5〜7割程度の価値で評価されます。
また投資用の不動産であれば、評価額がさらに一定割合引き下げられるため、現金資産からシフトすることで相続税の節税効果が期待できるのです。
居住用マンションを購入するときは「住宅ローン」を、投資用マンションの場合は「不動産投資ローン」を借り入れます。
住宅ローンは、不動産投資ローンよりも返済期間が長く、金利は低い傾向にありますが、原則としてマイホームを購入するときにしか利用できません。
また年末時点の借入残高に応じた一定額の減税が受けられる「住宅ローン控除」は、住宅ローンを組んでいなければ受けられません。
審査で確認されるポイントも、住宅ローンと不動産投資ローンでは異なります。
住宅ローンは、借り入れた人の収入が主な返済原資となるため、年収や勤務先、勤続年数などが審査されます。
一方で不動産投資ローンは、不動産から得られる家賃収入が返済原資となるため、借り入れる本人の返済能力だけでなく物件の収益性も審査されます。
マンション投資における代表的なリスクは、以下の5点です。
空室リスクは、マンションで空室が発生して、家賃収入を得られなくなるリスクです。
空室が発生しているあいだは、家賃収入を得られない一方で、管理費や修繕費など諸経費の支払いやローンの返済は引き続きしていかなければなりません。
そのため不動産投資では、安定した賃貸需要が期待でき、たとえ空室が発生したとしてもすぐに次の入居者が見つかるような物件に投資することが重要です。
家賃下落リスクは、マンションを購入したあとに周辺環境や賃貸需要の変化、建物の経年劣化などで家賃が下落するリスクです。
マンションは、経年劣化によって建物や設備が劣化していきます。
建物や設備を適切にメンテナンスしていないと、経年劣化によって魅力が低下し、家賃を下げなければ入居者が付かなくなることがあるのです。
安定した賃貸需要が見込める不動産を選ぶだけでなく、建物や設備などを定期的に管理・メンテナンスして魅力の低下を防ぐことが、家賃下落リスクへの代表的な対処方法です。
修繕リスクとは、建物や設備の修繕・交換が発生するリスクです。
例えば一棟マンションに投資すると、以下のような費用が発生する可能性があります。
修繕や交換が発生するリスクをゼロにはできないため、計画的に修繕費用を積み立てることが大切です。
金利変動リスクは、不動産投資ローンの返済中に金利が変動するリスクのことです。
変動金利型の不動産投資ローンを組むと、返済途中で市場や経済情勢などの変化によって、金利が上昇して毎月の返済負担が増えてしまうことがあります。
完済まで金利が変わらない「全期間固定金利型」の不動産投資ローンを選ぶのもひとつの方法ですが、借入当初の金利は変動金利よりも高くなります。
不動産投資ローンを組むときは、金利タイプの仕組みや特徴を理解し、ご自身の考えも踏まえて適切な選択をすることが大切です。
災害リスクは、火災や台風、地震などの自然災害でマンションが損害を負うリスクです。
例えばマンションが地震の被害に遭うと、建物にひび割れが生じたり倒壊したりする可能性があります。
そのため自然災害の被害に遭うと、修繕費用や建て替え費用が多額になることがあります。
災害リスクに対処するためには、火災保険や地震保険などに加入することが重要です。
また耐震性能が高いマンションを選ぶのも有効です。
マンション投資は、投資資金が短期的に消える心配はほぼなく、物件を慎重に選ぶことで長期的なリターンが期待できます。
また得られる家賃収入は、老後生活の資金や万一のことがあったあとの家族の生活費などに充てることも可能です。
一方でマンション投資の失敗を防ぐためには、空室リスクや修繕リスクなどに適切に対処しなければなりません。
投資用マンションの購入を検討しているのであれば、取り扱い実績が豊富な不動産会社に相談するのがおすすめです。