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2024/08/092024/08/09

マンションの共用部分とは?専有部分との違いや私物を置いてはいけない理由を解説

写真:マンションの共用部分とは?専有部分との違いや私物を置いてはいけない理由を解説
マンションには、区分所有者の全員で共有している「共用部分」と、区分所有者が個別で所有している「専有部分」の2種類があります。

共用部分は、マンションに住む人全員のものであるため、住人の1人が勝手に変更することはできません。

本記事では、マンションを購入する際に押さえておきたい、共用部分に関する基礎知識を解説します。

マンションには「共用部分」と「専有部分」がある

まずは、共用部分と専有部分それぞれの範囲をみていきましょう。

共用部分は住人が共有する部分のすべて

共用部分とは、区分所有者の全員が共有している以下のような部分を指します。

  • 壁、支柱、屋根、基礎などの躯体・構造部分
  • 給水配管
  • エレベーター
  • 廊下
  • 非常階段
  • エントランス
  • バルコニー、窓、ポーチ など

専有部分ではない場所は、基本的に共用部分となります。

専有部分は区分所有者が住む住戸

専有部分とは、マンションを購入した人(区分所有者)が居住するための各室のことです。

部屋の内側の居住スペース部分は、基本的に専有部分となります。

また、室内にある壁(戸境壁を除く)や床、天井、キッチン、洗面所なども専有部分に含まれます。

専有部分の管理や修繕をするのは、原則として区分所有者です。

専有部分と専用使用部分の違い

専用使用部分とは、共用部分ではあるものの、特定の区分所有者のみが使用できる部分のことです。

専用使用部分として扱われることの多い共有部分は、以下のとおりです。

  • バルコニー、ベランダ
  • 専用庭
  • 玄関ドア、ポーチ
  • 窓枠・窓ガラス・網戸
  • 駐車場・駐輪場

専用使用部分に該当する箇所は、管理規約によって定められるのが一般的です。

専用使用部分は共用部分の一部であるため、管理組合の管理下にあります。

専有部分とは異なり、専用使用部分はマンションの区分所有者が自由に使用・処分することはできません。

また、区分所有者が専用使用部分を変更するためには、管理組合に確認の上、事前に承諾が必要となります。

マンションの共用部分に関する基礎知識

続いて、共用部分の種類や管理費用を負担する人、変更の際に必要な手続きを解説します。

共用部分は2種類ある

共用部分は「法定共用部分」と「規約共用部分」の2種類に分けられます。

  • 法定共用部分:建物の構造上、各住戸の使用に不可欠な部分
  • 規約共用部分:法定共用部分ではないものの、管理規約で共用部分と定められた部分

法定共用部分の例としては、玄関ホール、廊下、階段、エレベーター、屋上などが挙げられます。

一方、規約共用部分に該当するのは、管理事務室や集会室などです。

共用部分の管理費用を負担するのは住人

共用部分を管理するのはマンションの管理組合ですが、維持・管理のために必要な費用は区分所有者が毎月支払う「管理費」で賄われます。

例えば、日常的な清掃費用や保守・点検費用などの主な財源は、区分所有者から集めた管理費です。

また多くのマンションでは、管理費とは別に「修繕積立金」が徴収されます。

修繕積立金は、定期的に実施される大規模修繕に備えた資金の積立のために集められるお金です。

外壁や廊下、給排水管の修繕や改修をする際は、大規模修繕工事が必要となり、多額の費用がかかります。

そのため、多くのマンションは長期修繕計画を立て、それにしたがって修繕積立金を区分所有者から集め、大規模修繕の資金を積み立てるのが一般的です。

関連記事:マンション購入の検討時は管理費も確認しよう!相場や修繕積立金との違いも解説

共用部分の変更には総会で3/4以上の賛成が必要

共用部分を変更するためには、マンションの最高意思決定機関である「総会」で、一定以上の賛成を得なければなりません。

総会において、役員の選任や解任、日常の管理運営に関する事項は、普通決議により出席組合員の議決権の過半数で決議されます。

一方、共用部分の変更は重要な議案にあたるため「特別決議」で採決されます。

特別決議の成立には、原則として「区分所有者の3/4以上の出席※」と「議決権の3/4以上の賛成」の両方が必要です。
※管理規約により、区分所有者数の過半数まで減らすことが可能

また、共用部分を変更したことで専有部分にも影響が生じる場合は、その専有部分の所有者の承諾も必要です。

 

マンションの共用部分に私物を放置するのはNG

共用部分に、許可なく私物を置くことは、管理規約で禁止されるのが一般的です。

共用部分に私物が放置されていると、さまざまなリスクが発生するためです。

ここでは、共用部分に私物を放置することのリスクと、放置された私物を撤去する方法を解説します。

 

共用部分に私物を放置してはいけない理由

共用部分に私物が置かれていると、地震や火災などで避難をする際に障害となり、マンションの住民が逃げ遅れてしまうかもしれません。

また、不審者がマンション内に侵入し、共用部分に置かれている私物が盗難される可能性もあります。

私物を共用部分に放置すると、マンションに住む人々の迷惑となり、トラブルにも発展してしまいかねません。

そのため、管理組合や管理会社から注意や警告を受けることになるでしょう。

一方、マンションによっては「事前に届け出たベビーカー1台までアルコーブ※に置ける 」といったルールを管理規約で定めているケースもあります。
※廊下などの壁の一部をくぼませて作るスペース

マンションの共用部分に置きたいものがあるときは、管理規約を確認の上、定められたルールにしたがうことが原則となります。

共用部分の私物を撤去する方法

共用部分に放置された私物を撤去してもらいたいときは、まず管理組合に相談をするとよいでしょう。

管理組合に相談をすることで「共用部分に私物を置くことは禁止されている」といった旨の書面を掲示板に貼り出したり住民のポストに投函したりしてもらえることがあります。

書面を出しても改善がみられない場合は、管理組合が共用部分に私物を置く住人に対し、直接注意をしてくれることもあります。

住民が私物の所有者と直接話をする方法もありますが、感情的な口論となってトラブルに発展してしまうかもしれません。

共用部分に置かれている私物が気になるときは、まずは管理組合に相談することをおすすめします。

マンションの共用部分に関するトラブル

最後に、マンションの共用部分に関連するよくあるトラブルの事例と対処方法をご紹介します。

水漏れが発生した

水漏れは、マンションでよく起こるトラブルのひとつです。

天井や壁の中で水濡れが発生している場合、共用部分の給排水管や排水管の老朽化や破損などが原因かもしれません。

水濡れの原因が共用部分にある場合、原則としてマンションの管理組合が修繕費用を負担することになります。

一方「浴槽から水が溢れ出た」「洗濯機から水が漏れ出していた」など、上階の住戸の過失が原因で水濡れが起こるケースもあります。

その場合、修繕費用を負担するのは、水濡れの原因となった住戸の区分所有者です。

水濡れの原因によって、誰がどのように責任を負うのかが異なります。

水漏れが発生したときは、管理組合や管理会社に連絡し、原因を調査してもらいましょう。

許可なく共用部分を工事した

住戸の扉やバルコニーなどは、区分所有者が使用できるものの、共用部分(専用使用部分)にあたります。

共用部分を変更するためには管理組合の承認が必要であり、区分所有者が独断でリフォームすることはできません。

無断で共用部分を工事すると、管理規約違反となり、管理組合から原状回復を命じられる可能性があります。

また、工事をしたことで損害が発生した場合は、賠償責任を負ってしまいかねません。

共用部分を独断で変更してしまうと、管理組合とのあいだでトラブルに発展する可能性があります。

トラブルを防止するためには、事前に必ず管理組合に相談し、工事の可否を確認することが大切です。

【まとめ】マンション購入の際は共用部分の範囲を押さえておこう

マンションの共用部分とは、壁や躯体、外壁、廊下、エントランスなど、区分所有者の全員で共有する部分のことです。

共用部分の維持・管理費用は、区分所有者が支払う管理費で賄われます。また、大規模修繕の工事費用は、修繕積立金が財源となります。

共用部分に私物を放置することや、管理組合の許可を得ていないリフォームは、原則として禁止です。

マンション購入の際は、専有部分だけでなく共用部分に関するルールについても、管理規約でよく確認しておきましょう。

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